会計ソフトを利用して消費税を税抜処理することのすすめ【20】

消費税の会計処理には①税込方式②税抜方式があります。
どちらを採用するかは、消費税納税義務者(法人または個人事業者)の判断に委ねられています。
そこでどちらを採用すべきかを検討してみたいと思います。

私の結論として、②税抜方式をおすすめします。

理由は以下のとおりです。

  1. 消費税の性格は最終消費者からの預り金的なものなので、
    その性質を反映させた仮受消費税勘定と仮払消費税勘定で処理し、
    業績に反映させない税抜方式のほうが望ましいからです。
  2. 税込方式を採用すると、消費税精算仕訳の際に多額の租税公課という費用を計上し、
    その仕訳の前後で業績が大きく変動するので望ましくないと考えるからです
    業績(利益)が変動するにともない法人税・所得税も変動するため、
    損益予測だけでなく納税額予測も難しくなります。
  3. 消費税精算仕訳をしなくても、いつでも仮受消費税勘定と仮払消費税勘定の差額により
    納付すべき消費税の概算額を簡単に知ることができるからです

個人事業者の方の所得税と消費税の確定申告書をみると
①税込方式を採用されている方が多いですね。
これはおそらく会計処理を手計算で行っているため
個々の仕訳ごとに税抜処理する手間を省略するためだと思われます。
会計ソフトを利用すれば、手間をかけずに税抜処理することができます。
会計ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか?

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