年末調整還付金の仕組み、どういう理由で税金が戻るのか?まれに徴収不足もあり。【67】

毎年恒例の年末調整の時期がやってきました。
この時期になると、会社員の方は、会社側から期限を決められ、
・翌年分の扶養控除等(異動)申告書【通称、マル扶】と
・当年分の保険料控除申告書兼配偶者特別控除申告書【通称、マル保・配特】
の提出が必要となるでしょう。
ちょうど生命保険料控除証明書が各生命保険会社から契約者に郵送されてくるころでしょう。
先日、私にも届きました。

さて、毎年行う、この年末調整は、なぜ必要なのかご存知でしょうか?

会社員等であり雇用契約にもとづいて一定金額以上の給料をもらっている方は、
毎月の給与総額から源泉所得税を天引きされます(これを源泉徴収といいます)。
この毎月給与から天引きしている源泉所得税は
あくまでも概算金額です。

この人の月額給与で、社会保険料もこの金額、この扶養状況なら、
だいたい1年間で、この所得税(概算税額)になるから、それを12か月で割って、毎月給与天引きしておきましょう。
みたいなノリで毎月の給与から強制的に天引きされます。
この概算税額は源泉徴税額表に明示されています。
平成30年分 源泉徴収税額表

その概算税額は、①生命保険料、②地震保険料、③会社に関係なく自分で払った社会保険料、④住宅ローン控除などは
一切考慮していない、ざっくりとしたものです。

そのため、1年間かけて給与天引きした源泉所得税総額(概算税額)上記の①~④を考慮して正確に計算した年間所得税額とズレが生じます。
このズレを調整するのが「年末調整」ということになります。

両者を比較して、
概算税額>年間所得税額であれば、給与天引きしすぎとなり、
差額が年末調整還付金として、従業員に返金されます(概算額を多めに設定しているため、通常は還付になる)。
反対に、概算税額<年間所得税額であれば、給与天引きが少なすぎとなり、
差額が徴収不足として、従業員から徴収されます。
概算税額=年間所得税額であれば、年内の徴収概算額と年間所得税額が完全に一致しているため、お金のやりとりは不要となります。
この場合でも源泉徴収票は発行されます。

まとめると、
毎月の給与明細から天引きされている源泉所得税額はざっくりとした概算金額です。
そのため正確に計算した年間所得税額とは当然にズレてしまいます。
そのズレを調整するのが「年末調整」です。調整の結果、還付金またはまれに徴収不足が生じることがあります。

【編集後記】
先輩会計士にセミナー情報をいただき、申込み完了。
決算作業を粛々と。

【ムスコログ】
ルイージマンション2を続行。
ついに最終5ステージに突入。
4ステージボス戦に作業ゲー要素がふんだんで精神的にやられました。
息子には難しすぎるので、横で見てるのが楽しいようです ^^

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA