税理士事務所はどこを利用しても同じ?意外と知られていないその違い。【76】

ひとくちに「税理士」といっても、
税理士の資格を得るルートはいろいろあります。

税理士になるための複数のルート

税理士業界・会計士業界にご縁のない方にとっては意外かもしれませんが、
税理士になるには税理士試験に合格する以外にも複数のルートがあります。

  1. 国家試験の税理士試験に合格するルート
  2. 大学院修士学位により税理士試験を免除されるルート
  3. 税務署等の国税従事により税理士試験を免除されるルート
  4. 弁護士資格からのルート
  5. 公認会計士資格からのルート

以上のように5つのルートがあります。

日本税理士連合会 税理士資格の取得

税理士の得意分野、不得意分野

税理士となるまでのルートがさまざまで、そのバックグラウンドが違うため、
必然的にその税理士ごとに得意分野、不得意分野が分かれます。
以下では一般的な特徴を示してみます。

税理士試験合格ルート

税理士試験はどの税法を受験科目とするか選ぶことができる
選択制の試験です。
そのため、税理士試験合格者はそれぞれ別の受験科目の合格を
5つ積み上げています。

税理士試験 受験科目の選択方法

王道である税理士試験に合格するルートの税理士でも、
その得意分野、不得意分野が分かれます。
その合格した受験科目は得意だと思いますが、
受験していない科目についてはそれほど詳しくないこともありえます。
(それでも一般の方より当然詳しいですよ。)

税理士試験の合格者は、比較的若い若年層から10年かかって合格する人もいるため、
このルートの税理士は年齢の幅が大きいです。

税務署等の国税従事ルート

税務署に10年以上勤務して、税務調査に従事する人が多いことから、
税務調査の手続きや税務署内務の事務に詳しい人が多いです。
勤務期間がある程度必要なので、この組の税理士は平均年齢が高めです。

弁護士資格ルート

一般に知られていないと思いますが、
弁護士であれば税理士に無試験で登録できます。
その代わり、原則として司法試験をパスする必要がありますが・・・。
ご存じのとおり弁護士は法律事務の専門家です。

公認会計士資格ルート

公認会計士であれば税理士に無試験で登録できます。
その代わり、原則として公認会計士試験をパスする必要があります。
あまり知られていないと思いますが(泣)、
公認会計士は監査と会計の専門家です。
その会計監査で必要となる財務分析、財務数値の検証、
不正調査のスキルが高いことが多いです。
またEXCELやITに詳しい人が多いと思います。
公認会計士試験の受験生は、大学生から20代後半の人がほとんどなので、
このルートの税理士は比較的若い税理士が多いです。
ちなみに私もこのルートの税理士です。

まとめ

ひとくちに「税理士」と言っても、
いろいろなバックグラウンドの税理士がいます。
その税理士ごとに得意分野、不得意分野があります。
どういった税理士サービスを受けたいのか?を明確にして、
それに合った税理士を選ぶことをおすすめします!

 

【編集後記】
親子で山形の「食」と「農」を考えるつどいに参加
家族3人で昼食に舌鼓

【ムスコログ】
親子で山形の「食」と「農」を考えるつどいで、
おこめんジャーが気に入ったようでした。