赤字にならないために、うちはいくら売上をあげればいいの?にお答えします!(損益分岐点分析)【66】

試算表や決算書を作成すると、
儲けの状況(利益の状況)が損益計算書部分にあらわれます。
損益計算書部分は、売上高からはじまり、そこから段階的に経費を差し引いて、
各段階の利益を把握する計算表です。
損益計算書の最終行は、当期純利益になります。
【サンプル】損益計算書

経営者であれば、自社もしくは個人事業の当期純利益(最終的な儲け)がゼロになる、
赤字にならない、損得がトントンになる売上高はいくらなのか?
と気になるのではないかと思います。(気にならない方はこの投稿はスキップしてください。)
つまり赤字にならない最低限の売上目標が知りたいのではないでしょうか?

この疑問に答えるのが損益分岐点分析(CVP分析ともいう。CVPはCost,Volume,Profitの略)です。
漢字やアルファベットにすると何だか難解なかんじがしますが、
シンプルであり、そんなに難しくはありません。

まず経費を変動費と固定費に分けます。
変動費とは、たとえば飲食店の食材のように、売上高の増減に比例して発生する経費をいいます。
固定費とは、たとえば飲食店の家賃のように、売上高の増減に比例することなく毎月、一定額発生する経費のことをいいます。
計算例は以下のリンクを参照してください。
【サンプル】変動費と固定費の分解

経費を変動費と固定費に分けたあとは、いよいよ本題に入ります。
赤字にならない,損得トントンの最低売上目標の分析です。

「サンプル変動費と固定費の分解」の計算例を前提にすると、
売上に占める変動費の割合(変動費率)は40%、固定費は毎期400,000となります。
売上高 - 変動費 = 貢献利益(固定費の回収に貢献する利益ということでこの名称らしい・・・ちょっとわかりづらい)
売上金額をS (SalesのS) とすると、貢献利益率は、
S - 0.4S = 0.6S とあらわせます。
利益がゼロの、赤字にならない状態を式にすると、
0.6S - 400,000 = 0 とあらわせます。
これを解くと、
0.6S = 400,000
S = 666,667 となります。
したがって、赤字にならない最低目標売上高は666,667とわかります。

以上のように、
経費を変動費と固定費に分けて、
損益分岐点分析を行えば、
かんたんに赤字にならない最低目標売上を
計算できるのでおすすめです。

 

【編集後記】
・11月申告法人の決算業務を進行。
・11月申告法人の申告前打ち合わせ

【ムスコログ】
かぜ薬が効いてるときは微熱で、効果がきれると高熱のサイクルを繰り返してますが、
当の本人は「風船でキャッチボールをしよーっ」と遊ぶ気満々で元気なのが幸いです。

 

 

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