健康保険料や厚生年金保険料は社会保険料として、
毎月の従業員の給与から従業員負担分を天引き(会社が預かる)されます。
その翌月末、天引きされた社会保険料(従業員負担分)に社会保険料(会社負担分)を
合算して会社がまとめて支払います。
会計上、給与天引きした従業員負担分は「預かり金」の性質であり、
会社負担分は「経費」の性質があります。
このように多少複雑な会計処理を必要とするため、
社会保険料のにあてる勘定科目をなにするべきか?
と悩まれるかもしれません。
前述の性質にしたがって仕訳をおこすと、(簡便的に控除項目は社会保険料のみと仮定)
10/25
給与 250,000円 / 諸口 250,000円
諸口 35,000円 / 預り金(社会保険料従業員負担分) 35,000円
諸口 215,000円 / 現金 215,000円
11/30
預り金(社会保険料 従業員負担分) 35,000円 / 諸口 35,000円
法定福利費(社会保険料 会社負担分) 35,000円 / 諸口 35,000円
諸口 70,000円 / 預金 70,000円
となります。
つまり、従業員負担分は「預り金」で処理して、
会社負担分は「法定福利費」で処理する必要が出てきます。
また引落の際に、従業員負担分と会社負担分がいくらかを
明確に区分しないと11/30の引落の仕訳が切れなくなってしまいます。
同じ社会保険料というものに対して、2つの勘定を使い分けるのは、
正直いって面倒です。
そこで、従業員負担も会社負担分もまとめて「法定福利費」で仕訳をきるのが実戦的です。
「法定福利費」で 前述のケースと仕訳すると
10/25
給与 250,000円 / 諸口 250,000円
諸口 35,000円 / 法定福利費(社会保険料従業員負担分) 35,000円
諸口 215,000円 / 現金 215,000円
11/30
法定福利費(社会保険料 従業員負担分+会社負担分) 70,000円 / 預金 70,000円
従業員負担分も会社負担分も社会保険料なので、
「法定福利費」で処理できるようになります。
そして、会社の経費である35,000円だけが損益計算書に表示され、
従業員から預かった35,000円は貸借対照表に表示されないので、
決算書も正しく表示されます。
このように、最終結果が正しくなるため、
シンプルに社会保険料はすべて「法定福利費」として仕訳をきることをおすすめします!
【編集後記】
明日、ブログセミナー後に目黒に宿泊する予定でしたが、
妻の急な体調不良でホテルをキャンセル→日帰りに変更となりました。
ブログセミナーを受講できるだけ良かったとポジティブに考えます。
健康第一だなと思った一日でした。
【ムスコログ】
明日、東京に勉強に行くよといったら、
「何かいいもの(おもちゃ)買ってきて」とせがまれました。
日帰りで時間もタイトなので東京駅で探してみます。(-_-;)
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