内部証拠と外部証拠、信頼性が高いのは外部証拠。試算表やB/Sの残高は外部証拠との一致を確かめよう。【301】

日商初級

今日の午前中に届いた日商初級の合格証(講師を引き受けたため受験)

 

会計監査では、会計証憑(会計数値を裏付ける証拠のようなもの)を内部証拠と外部証拠という2つに区分することがあります。

この2つは、その資料の作成が社内で行われたか、社外で行われたかにより区分されます。

同じ会計に関する証憑ですが、その信頼性は大きく異なります。

内部証拠と外部証拠の具体例

内部証拠とはその会社で作成された証憑をいいます。
中小企業を前提にすると、具体的には、現金出納帳、得意先への請求書および領収書、売掛金残高明細表、全従業員の給与計算表などがあります。

外部証拠とはその会社以外で作成された証憑をいいます。
中小企業を前提にすると、具体的には、預金通帳、インターネットバンキングの履歴表、当座勘定照合表、仕入れ先からの請求書および領収書、諸経費の領収書、金融機関の預金残高証明書&借入金残高証明書などがありあます。

その資料が会社内部で作成されていれば内部証拠であり、会社外部で作成されていれば外部証拠という、とてもシンプルな分類です。

とてもシンプルな分類ですが、作成した試算表や決算書(とくにB/S:貸借対照表)をチェックするときには、その分類が意味をもってきます。

内部証拠の信頼性 < 外部証拠の信頼性

一般的に、外部証拠の信頼性のほうが内部証拠の信頼性よりも高いと言えます。
なぜなら、外部証拠のほとんどは、金融機関などのITを高度に利用した上場企業(もしくは同レベルの企業)が作成しています。
しかも上場企業などは公認会計士による会計監査を受けているため、それを受けていない中小企業よりも信頼性の高い会計資料を作成していると考えられます。

そのため、中小企業が作成する内部証拠よりも、誤っている可能性が低いため(ゼロではない)、外部証拠の方が信頼性が高いと評価されます。

このように、資料を誰が作成したかによって、その証拠の信頼性が大きく変わります。

外部証拠と残高情報の一致を確認する

会計ソフトを入力すると、残高が正しいかは別として、とりあえず試算表が作成されます。
その中には、現金残高や預金残高、売掛金残高、買掛金残高など残高に関する数値が計算されています。

この試算表の残高が正しいのかどうかを確かめるために、信頼性の高い外部証拠との一致を確認する必要があります。

具体的には、試算表の普通預金残高と預金通帳残高(または金融機関発行の残高証明書)を突き合わせて、試算表の預金残高が正しいことを確認します。

外部証拠がある、すべての貸借対照表の勘定科目で、同様の突き合わせを実施すれば、試算表や貸借対照表の残高情報が正しいことを確認することができます。

なんとなく試算表は作れるけど、その数値が正しいかどうかまで自分でチェックしたい方は、外部証拠との一致確認をされることをオススメします。

以上です。また明日!

おまけ

【編集後記】

昨日、日曜日の夕方にひさしぶりに日本テレビ「笑点」をみました。
7月2日(月)に桂歌丸師匠がお亡くなりになってから、初回の放送だったからです。
内容は追悼の意味をこめて、歌丸師匠の活躍総集編という内容でした。
山形市民会館で、歌丸師匠の「ねずみ」を生で聞いたのが、平成25年1月でした。
あの名人芸が高座で観られなくなるのは残念です。

【ムスコログ】

私の影響で、ストリートファイターにハマってます。
今日も幼稚園に行く前に、5番勝負!
負けると、ギャピー!っとなり叫びます。