士業などの専門家への報酬が高い理由。ご説明させていただきます。【178】

息子4歳誕生日の飾りつけ

 

日本には弁護士、公認会計士、税理士、弁理士、司法書士など、まとめて士業(しぎょう又は、さむらいぎょう)と呼ばれる各分野の専門家(プロフェッショナル、以下プロ)がいます。
法律事務は弁護士、会計と監査は公認会計士、税務は税理士といった専門領域でビジネスをしています。

自分で言うのもなんですが、基本的に、これらのプロは、実働時間で時給を計算すると、たいてい高時給をクライアントからいただいています。
HPの料金表などを眺めても、大きな金額が並んでいると思います。
この高時給をもって、プロの報酬は不当に高いとおっしゃる方もいらっしゃいます。

そこで今回は、プロの報酬がなぜ高くなるのか、というお話。

資格をとるのにコストがかかっている

まず、どの士業でも国家試験に合格し、国家資格を保有する必要があります。
当然ですが、国家資格がなければ自分で事務所を開業することはできません。
そのため独立開業している士業はみなさん、国家試験を合格しています。

まずスタート段階である国家試験の合格に大変なエネルギーと時間と金銭的コストを負担しています。

1日のうち何時間も、国家試験の勉強を続けるのです。当然、ほぼ毎日。
公認会計士試験を合格するまでの標準的な勉強時間をネットで検索してみると、3,000~5,000時間とありました。
仕事をしないで、1日10時間勉強したとして300日から500日かかり、1日8時間勉強したとすると375日から625日ということになります。
これはあくまでも理論値でだいたい2~3年で合格する方が多いです。私はそれ以上かかってしまいましたが。。
当然志した人すべてが合格するわけではないので、残念ながらあきらめる方もいます。

また時間だけでなく、資格スクールを授業料も高額です。
難関資格であるほど、講義や答案練習の時間が長くなるので、それにつれ授業料も高額になり、旧司法試験では標準的なコースが100万円、公認会計士試験では標準的なコースが70万円くらいが相場です。

学生もしくは無職(受験専念)の生活費も稼げない人に、この授業料がかなりキツイです。
私も(私の周りも)しんどかったです。

スキルの蓄積にコストがかかっている

やっとこ、国家試験に合格して、天にも昇る気持ちと解放感で、飛び込んだ実務の世界。
バリバリやるぞと意気込むも、実務の現場では全く歯が立たない。
戦力として頭数にカウントしてもらえない。
一気に現実に引き戻されます。

その後、何年間か実務経験を積み、実務で使える知識とスキルを身につけます。

プロとしてリスクを負う

ついに、一国一城の主だ!と意気込んで独立開業を果たす。
しかし、自分がやった仕事に対しては自分で責任をもつことが原則です。

税理士業務でいえば申告書に署名します。公認会計士業務でいえば監査報告書に署名します。

税理士業務でいえば、署名した申告書に瑕疵(誤り、キズ)があれば、ただでは済みません。
いろいろな付帯税(過少申告加算税、延滞税)により、税理士が経済的負担をしなければならないこともあります。
このような税務リスクを負うため、少額の報酬ではペイできないんです。

まとめ

このように、クライアントから見れば、大した仕事してないのに(笑)、プロってなんでそんなに時間給が高いの?と思われる方へのご理解の参考に。

・クライアントから見える仕事はごく一部
・作業時間だけでは割り切れない
・その作業時間で終わらせられるのはプロだから(プロでなければ、もっと時間かかるし、最悪、仕事が仕上がらない)
・プロになるため、資格取得からスキル獲得まで、膨大な時間とエネルギーと金銭的犠牲を払っている
・士業はその仕事に対し責任とリスクを負っている

おまけ

【編集後記】

クライアントの確定申告をe-Tax。
とても勉強になるお仕事でした。
午後は息子の誕生日イベントでした。

【ムスコログ】

本日、4歳の誕生日でした。
幼稚園に出かけている間に、リビングに飾りつけをして帰り待ち。
帰ってくるなりとても喜んで、良いリアクションをもらいました!(^^)!
その後、戦隊ヒーローの合体ロボ(ついに買わされました)、ケーキを買って、家でハンバーグを食べました。
おそらく本人は、誕生日=いいことしか起きない!と思ったんじゃないでしょうか。
明日は幼稚園で3月生まれの子の誕生日会があります。
2日連続で良い想い出になりそうです!(^^)!