観客を噺(はなし)に惹き込むのが噺家の腕の見せ所。受講者をセミナーに惹き込むのが講師の腕の見せ所。【227】

柳亭市馬

昨夜、参加した落語会のチラシ(柳亭市馬 独演会)

え~、どうも。
満員のお運びでもって御礼申し上げます。
きのうの落語会でインスパイアされましたので、久しぶりに落語の記事を一席。
どうぞお付き合いのほどを願っておきます。
噺家さんの一般的な滑り出しのあいさつを真似てみました。(^^)

話術のプロフェッショナル

どんな世界でも、その道のプロという人がいます。

話術のプロといえば、噺家(=落語家)だと私は考えています。
噺家は扇子と手ぬぐいと身体だけで、様々な人物を演じ分け、情景を表現します。
これは話術に抜群に優れていないと、とてもできない芸当です。

落語会では、まず本題のネタに入る前に世間話のような雑談をします。
これを落語の専門用語で「まくら」といいます。いわゆる導入部分というやつです。

いきなり古典落語の世界(主に江戸時代)に観客を強制連行することはなく、現代の日常的な雑談によって観客の「聴く耳」をつくっていきます。
こうすることで、ネタである古典落語の世界に、違和感なく、すんなりと観客を連れて行ってくれます。

噺家のネタへ惹き込む力(テクニック)

ネタである古典落語は筋書きとオチ(下げ、といいます)がとても練られていて秀逸です。
しかし、ネタの面白さだけでは、観客をネタに惹きこむことはできません。
実際、前座さん(新人)と真打(10年超のベテラン)とでは、同じネタをやっても惹きこまれる度合いが大きく異なります。

噺家による、
・表情
・目線
・話のテンポ
・話の間
・発声のしかた
・声色
・身振り手振りのジェスチャー
・扇子と手ぬぐいの使い方
などが総合的に組み合わさり、演出されてこそ、観客はネタに惹きこまれるんだと思います。
ベテランで実力派の噺家はこの惹きこむ力がすごい。。

同じネタでも噺家ごとに演出方法が違うため、別のネタのように感じるときがあります。
これは、ネタの面白さに依存しないで、噺家がそれぞれ演出を工夫していることに他なりません。

講師業にも生かせる

落語の話術に関するテクニックは、セミナーや講義で十分に取り入れることが可能です。

講師をする場合も、いきなり本題に入らないで、導入的な雑談をすることで受講者の「聞く耳」をつくると、受講者は本題に入りやすくなるでしょう。

また、前述したテクニック中でも、
・目線
・話のテンポ
・話の間
・発声のしかた
・見振り手振りのジェスチャー
は、セミナーや講義の中で応用できるテクニックでしょう。

噺家さんも何十年という経験を経て、そのレベルまで達しているので、素人が一朝一夕でマネできるとは思いません。
しかし、そういうテクニックを見習って、取り入れてみようというチャレンジする気持ちが重要だと考えています。

なお、ビジネスとしてセミナー講師をされていたとしても、落語会の入場料(=木戸銭きどせん)を研修費として経費で落とすことはできませんので、念のため申し添えておきます。(笑)

まとめ

【編集後記】

今回のブログは趣味を全面に出しています。
ブログで遊んでいます。
楽しんでブログ書くためには、これくらい遊んだ方が長続きすると思ってます。

【ムスコログ】

帰りの車の中で眠ってしまいました。今日は1日中、天気もよく暖かい気温だったので幼稚園で外遊びをしたそうです。
子供ってフルパワーで遊ぶから、途端に電池切れを起こすこともしばしばありますね。!(^^)!