決算直後の事業所訪問時に、
経営者の方と決算書を見ながらお話ししていると、
「決算書に計上されている利益(ここでは当期純利益を指す)は、どこにいったの?」
という質問を受けることがあります。
勘定あって銭足らず
黒字決算で利益を計上しているのに、
肝心の現金預金(キャッシュ)が手許にないということでした。
なるほど「勘定あって銭足らず」の状態だなと思いました。
勘定と銭のずれ原因
利益とキャッシュのズレの主な原因は以下のものが考えらます。
- 多額の設備投資
- 多額の受取手形・売掛金・未収金の発生
- 長期前払費用の支払い
- 借入金の返済
- 支払手形・買掛金・未払金の支払い
- 減価償却費の計上
ずれの具体例
設備投資をしてキャッシュを100万円支払っても、
その100万円全額が支払会計期間の経費にならないことが通常であり、
ここで利益とキャッシュがずれます。
受取手形・売掛金による売上はキャッシュが入っていないのに、
利益を増加させる結果となり、ここでも利益とキャッシュがずれます。
まとめ
利益はあるがキャッシュがないという場合、
前述の原因に注目してみると良いでしょう。
バランスシート(貸借対照表)に利益は隠れているはずです。
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