ノートPCのバッテリーリコールに添えられた謝罪文
税理士や公認会計士人も人の子。
専門とする税務や会計で間違えることも当然ありえます。
間違えたときどう対応するか?
今回はそんなお話。
専門家として高度な善管注意義務
税理士や公認会計士には、職業的専門家として高度の善管注意義務があります。
善管注意義務(善良な管理者の注意義務)とは、業務を委任された人の職業や専門家としての能力、
社会的地位などから考えて通常期待される注意義務のことです。
注意義務を怠り、履行遅滞・不完全履行・履行不能などに至る場合は民法上過失があると見なされ、
状況に応じて損害賠償や契約解除などを行うことが可能となる場合があります。
このような厳しい義務を負っていることを、税理士なども当然知っていますが、
人間なので、多忙による疲労、注意欠如などが原因で、思わぬケアレスミスをすることもありえます。
実際に税理士の責任でミスをしたら
日々、最新の税法や会計を継続的にフォローアップして、
ケアレスミスを起こさないようにチェックを慎重に行っていても、ミスを完全になくすことは不可能です。
ミスを出さないように注意を払うのはプロとしての義務ですが、
万が一、ミスを出したとき、その後の対応でクライアントとの関係が大きく変わるでしょう。
私がミスを出してしまったときは、とにかく誠実に謝罪するように心掛けています。
誠実に謝罪しても、許していただけずクライアントによっては顧問契約などを解除される可能性はあります。
その場合、クライアントの要求するレベルに私が至らなかったんだと考えるようにしています。
ミスの原因を分析して、同じようなミスを繰り返さないように気をつけるようにします。
誠実に謝罪した結果、離れていかれるクライアントは深追いしないようにしています。
税理士がどのクライアントから業務を請け負うかを選べるように、
クライアントも当然にどの税理士に業務を依頼するか自由だからです。
無理に関係を継続しても、お互いいいことはないでしょう。
経済的な損害は税賠保険でカバー
税理士の責任でミスを出した結果、クライアントとの顧問契約などを解除されればそれで終わりとはなりません。
通常、税務申告でミスを出した場合、罰金などのペルティーを課されます。
その経済的損害の穴埋めをする義務が税理士にはあります。
それをカバーする保険として、「税理士職業賠償責任保険」があります。
一種のPL保険(製造物責任保険)ですね。
駆け出しで資金力のない税理士は万が一に備えて「税理士職業賠償責任保険」に加入することをオススメします。
それが税理士とクライアントの双方にとってリスクヘッジとして望ましいでしょう。
まとめ
・専門家も間違いをゼロにすることはできない
・私(林)は間違ったら、とにかく誠実に謝罪する
・経済的損害は税理士賠償責任保険でカバーする
おまけ
【編集後記】
レッツノートPCのバッテリーパックのリコールで、
交換用のバッテリーがとどきました。
あわせて謝罪文も。
それが今回の記事のきっかけです。
【ムスコログ】
来月3月に誕生日プレゼント(おもちゃ)を買ってもらえることを知っているので、
しきりに誕生日まであと何回寝れば誕生日なの?と聞いてきます。
まだ30日くらいあるよというと、長すぎー、早く来ないかなーと言ってます!(^^)!