会計業界は従業員の人数や従業員が保有する資格をアピールする。クライアントが担当者のレベルを決められないと意味がない。【194】

落語会

久しぶりの落語会(立川談幸師匠)

会計業界は一般に労働集約型産業といわれています。
労働集約型産業は事業活動を営む上で、労働力に対する依存度が高い産業のことをいいます。

業界特有のアピールポイント

街中の眼科クリニックの看板の1文にふと目が止まりました。

「手術設備あります。」

なんでこんなことを書いているのかな?と不思議に思いました。

少し考えてみて、当クリニックは診察から手術(必要であれば)まで、すべてワンストップで完了できますよ、ということを患者さんにアピールしているんだなと理解しました。

診察は町の小さなクリニックで、実際の手術は別の大病院という流れを嫌う人もいるでしょう。
そういった患者のニーズに対してアピールしているようです。

この眼科クリニックでは手術設備があることをアピールしています。

同じようなことが、装置産業にもいえます。

装置産業とは、生産工程の大部分を装置に依存している産業をいい、具体的には、印刷業や金属加工業などがあります。

これらの業界は装置のスペック(性能)、言い換えると生産能力が、依頼した仕事を納期限内に納品できるかどうかの判断基準になります。
そのため、どういった最新設備が何台稼働して、1日あたりどれだけの生産能力があるかをHPで積極的にアピールしています。

会計業界のアピールポイント

ひるがえって、会計業界のアピールポイントは何でしょうか?

会計事務所のHPには、従業員の人数、その従業員が取得した資格(国家資格、民間資格、会計ソフト会社認定資格など様々)がアピールされていることがあります。(しかも顔写真つきで)

人間の労働力への依存度が高い業界ゆえに、その人間(従業員)の生産能力(従業員数)と品質(従業員の取得資格)をアピールしているんでしょう。

それなら、クライアントが担当者(会計事務所との窓口となり実務を処理する人)のレベルを、会計事務所に指定することができそうな気がします。

従業員も複数いて、そのレベルも各人ごとに違うからです。

指定の仕方として、代表税理士に来てほしい、税理士資格者に来てほしい、日商簿記1級以上でもいいよ、会計業界3年以上の経験者に来てほしい等が考えられます。

しかし、クライアントが担当者のレベル(熟練度)を指定することは難しいのが現状です。

ほとんどの会計事務所は、クライアントの希望を聞くことなく、担当者を決めてクライントに派遣しているのが現状でしょう。

クライアントのニーズを汲み取る

前述のように、会計事務所のメンバーが複数人いて、それぞれ実務能力に差があるならば、クライアントの希望を聞いて、担当者を決めてもいいんじゃないでしょうか。

例えば、そうですね、報酬が高い順に、①代表税理士、②代表でない税理士、③税理士試験科目合格者、④日商1級、⑤日商2級のように、報酬額(主に月次顧問料)を変化させることもできるんじゃないでしょうか。

経理・税務を重要に考えているクライアントであれば、多少、報酬が高くなったとしても、熟練の資格者(代表税理士など)を希望するでしょう。
開業して間がなく売上も小さいため、高めの報酬が支払えないクライアントであれば、新人でもいいから報酬をとにかく安くしてほしいという希望もあるでしょう。

いろんなクライアントのニーズがあるはずです。
これから会計事務所との顧問契約を検討している方は、ぜひ、そのニーズを会計事務所にお話されることをオススメします。
私はそれがお互いのミスマッチ回避にもつながると考えています。

おまけ

【編集後記】

午後は久しぶりに、落語会に参加しました。
本日の噺家は立川談幸師匠でした。
せっかく落語会に参加してるんだから、備忘のために記録をとろう!と思い立ち、プロフィールページの末尾に書くことにしました。
ご興味あればご覧ください。

【ムスコログ】

午前中に嶋遺跡公園で思いっきり体を動かして遊びました。
高さ3メートル以上ある大きな滑り台やアスレチック的に遊具がたくさんあり、息子は大満足。
無料で遊べるので父のサイフにも優しいというwin-winのスポットです。!(^^)!