あなたのビジネスはいつまで続けられるか。現金預金(キャッシュ)残高の推移を確認することの重要性。【235】

べにっこひろば

山形市べにっこひろば にて

創業すると、ほとんどの場合、売上がゼロか、もしくはあったとしても経費をカバーできない程度の売上しか立たないのが一般的です。

となると、毎月、入金額よりも出金額の方が大きくなります。
その結果、事業資金を毎月切り崩してビジネスを続けていくことになります。
そのため現金預金(以下キャッシュ)の残高を注意深くチェックする必要があります。

そこで、今回はキャッシュ残高の推移の重要性についてのお話。

損益計算書の業績も重要だが最後はやはりキャッシュ

会社はもちろん、フリーランスや個人事業主も損益計算書(以下PL)の業績情報は重要です。
この情報によってそのビジネスの収益性が分かるからです。
簡単にいうと、儲かっているのか?それとも損をしているのか?という情報が分かるからです。

確かに、PLの業績情報は重要ですが、儲かっていても資金繰りがショートしてしまう黒字倒産がある以上、業績だけでなく、キャッシュの残高に常に気を配っておく必要があるでしょう。

私が実践している方法をお伝えします。
月初に前月末までのキャッシュ残高を確定させるため、全ての銀行の全ての口座を通帳記帳します。
ここで注意が必要なのは、事業用の通帳だけでなく、家計用の通帳も含めてすべての口座を通帳記帳する点です。(すべての口座でネットバンク契約していれば記帳は不要です。)
小規模な会社の経営者、個人事業主、フリーランスは事業用資金も家計用資金も同じようなものと捉えます。(会計、税務上は区分しますが。)
事業用資金が少なくなれば、家計用資金からお金を引っ張ってくるでしょうし、その逆も考えられるからです。

キャッシュ残高を確定したら、これをExcel入力して、毎月末のキャッシュ残高合計をグラフにして月末ごとの推移表を作成します。
こうすることで、キャシュ残高推移を視覚的にとらえることができるようになります。

事業コストと生活コストを細かく把握する

キャッシュ残高の推移に注目する点をお話しました。

それに加えて、事業コストと生活コストを細かく分類・集計することもオススメします。

キャッシュ残高を毎月押えていたとしても、出金の内容を細かく分析していないと、なんの出金でキャッシュ残高が減ったのか分かりません。
それが分からなければ、その出金が必要だったのかどうかの検討、不要な場合の削減のしようがないからです。

また、この場合もキャッシュ残高推移と同じく、事業コストと家計コスト(生活コスト)の両方を分類・集計する必要があります。
理由はキャッシュ残高推移と同じです。

どこまでビジネスを続けられるかを把握できる

ビジネスによる入金と事業コストと家計コストの出金の差額がキャッシュの純増減です。

仮に、月末ごとにキャッシュの純増減を把握すれば、現在のキャッシュ残高で、のこり何か月ビジネスを続けられるかを割り出すことができます。

例えば
毎月の入金20万円(売上が一定と仮定します)
毎月の事業コストと家計コストの合計による出金が35万円(コストが一定と仮定します)
月間のキャッシュ純増減△15万円
現在のキャッシュ残高が150万円
ビジネスを続けられる期間は150万円÷15万=10か月
という風に計算できます。

このように、あなたのビジネスがいつまで続けられるか、キャッシュ残高は増えているのか減っているのかを知るためにも、キャッシュ残高の推移には注意を払うことをオススメします。

おまけ

【編集後記】

法人顧問のクライアントと打合せのために南陽市に向かいました。
GWの渋滞に巻き込まれてギリギリの到着。
渋滞を考慮に入れることを忘れていました。次回から気をつけます。

【ムスコログ】

お腹がかゆいというので、見てみるとニキビのような外見の水イボができていました。
塗り薬でかゆみは止まったようですが、GW明けに皮膚科に行って処置してもらおうと決めました。