斜陽産業は下りエレベーターに乗っているようなもの。できるだけ早く上りエレベーターに乗り換えるべき。【236】

空 雲 田んぼ

山形市嶋地区にて

産業には、年々生産量や売上高が減少していく斜陽産業があります。
私は税理士として、斜陽産業の過酷な状況をみてきています。
そこで、今回は斜陽産業から脱却することについてのお話。

斜陽産業は下りエレベーター

斜陽産業は、例えるなら下りエレベーターに乗っているようなものです。

なんの営業努力もしないで、その場に停止していると、その産業全体がどんどん縮小傾向にあるため、年を追うごとに生産量や売上高が減少していきます。
その結果、利益も減少し、資金繰りも苦しくなっていきます。

営業努力を続けたとしても、その営業努力による売上増加率が、その産業全体の売上減少率を下回ると、結果として前年と比較して生産量・売上高が減少していきます。

例えば、前年度の売上高が1,000万円、営業努力による売上増加率が+3%、その産業全体の売上減少率が-4%だった場合、当年度の売上高は990万円となり、前年度と比較して10万円の売上減少となります。
営業マンとしては、頑張って売上を3%増やしたにも関わらず、結果は10万円の減少。。。なんだか報われない気がします。

斜陽産業の過酷な状況

前述のように、斜陽産業はその産業自体が縮小傾向にあるため、営業努力の割に結果が付いてきません。

各企業ごとの営業努力の成果は、斜陽産業全体の売上減少に吸収されてしまいます。

まだ営業努力足りないんだと考えて経営者が休日返上で営業したり、人件費削減を狙って人員をカットして残った人員に負荷をかけすぎることもあります。

この状態が長く続くと、経営者にとっても、従業員にとってもロクなことがありません。

そのため斜陽産業には、早めに見切りをつけて、産業自体の市場規模が増加している産業に軸足を移すべきです。

税理士業も斜陽産業といわれてる

かくいう私も斜陽産業と言われている税理士業界でビジネスをしています。
最近ではAI(人工知能)に代替され、仕事がなくなると散々な言われようです。(笑)

しかし、AIに代替される仕事は、おそらく記帳代行のような、単純定型反復作業がメインになると考えています。

様々なパターンのある会社と個人の関係、さらに様々な税目(税金の種類)を総合的に判断する税務相談(税務コンサルティング)はAIにはまだ荷が重いでしょう。
クラウド会計ソフトの浸透により自分で経理したいと思う経営者や会社が増え、経理方法や税務申告の方法を知りたいという需要が増えるでしょう。その需要に応える経理方法や税務申告の方法を「伝える」という仕事はまだまだAIよりも人間が適任でしょう。

ちなみに、私はこの「経理・税務ノウハウを伝える」ことにフォーカスした税理士を目標としています。
なぜなら、自分の過去を振り返ってみると「伝える」ことが好きだと気づいたから。

税理士業界は「作業代行」という機能はもはや斜陽機能です。
しかし税務コンサルティングや経理・税務を「伝える」という機能は成長機能だと私は考えています。

それでは、また明日!

おまけ

【編集後記】

午前中は仕事に没頭し、午後は晴れ間が見えてきたので、家族3人で山形市の広場で遊びました。
久しぶりに体を動かして満足の息子でした。

【ムスコログ】

山形市嶋の べにっこひろばで、1歳年上の初めて会ったお姉ちゃんと仲良くなり、そのまま2時間ほど一緒に遊びました。
初対面同士で、すぐに打ち解けて、遊べる子どもたちってスゴイと素直に感心してしまいました。
大人になるとこれがなかなかできない。そのフレンドリーさを大人も見習わなくてはと思ったしだいです。