書籍「十人十色のひとり税理士という生き方」は、フリーランス税理士にとっては名著。【268】

ひとり税理士

この記事のオススメ本、福島県郡山市に向かう車内にて。

なんだかんだで買ったまま読めなかった本を出張に向かう新幹線の車内で読みました。

本のタイトルは「十人十色のひとり税理士という生き方」。

10年以上毎日ブログを更新され、ひとり税理士の先駆けとして活躍されている税理士さんが編集されている本です。

主な内容は10人のフリーランス税理士さんが、独立開業した経験を本音で語ってくれている本です。

独立体験記は合格体験記にあたる

私は未経験の何かを効率良く達成するためには、先にそれを達成した人の体験談をできる限りたくさん収集して、分析して、達成するためのコツ(共通点)を見つける必要があると考えています。

そうすることで、効率良く未経験の何かを達成することができるようになるからです。

公認会計士試験の合格を目指すなら、その初期段階で公認会計士試験合格者の合格体験記を熟読・分析することで効率良くその目的を達成できる可能性が高まります。

同様に、税理士の独立開業も未経験の大仕事です。
失敗するリスクをできるだけ低く抑えるためには、先に税理士として独立された方が残してくれた独立体験が貴重な情報になります。

この本は、そのような貴重な情報が載っている数少ない本です。

独立体験談・失敗談を詳しく発信する人はあまりいない

このような本がなくても、知り合いの同業者に話しを聞けばいいじゃないか? と思われる方もいるかもしれません。

しかし、独立した税理士も開業から年数が経てば経つほどその経験(情報)は現在とは違う状況での話になりますし、ベテラン税理士の場合、10年も20年も前のことですから正確に思い出すこともできなくなっており(美化されていることもあり)、その情報の価値はかなり陳腐化していると思われます。

その点、この本の体験談は、独立後2年程度といういわゆる若手の体験談になっており、その情報は現在でも通用するため、情報としての価値は高いです。

またこの本には失敗談も赤裸々に書かれています。
対面でベテラン税理士にそのような失敗談を質問しても、普通、自分の恥ずかしい失敗を包み隠さず話してくれる可能性は低いでしょう。
誰だって成功談は雄弁に語りたいけど、失敗談を語ることには消極的になりますよね。

それに10人分の独立体験談を、対面で先輩税理士から収集するのは時間もコストもかかります。
一般に税理士の相談料は時間単価が高く、どう安く見積もっても1時間5,400円×10人=54,000円になります。(1人あたりの質問時間を1時間と仮定)
それを考えれば、どれだけこの本(税込2,300円)がコストパフォーマンスに優れているのかよく分かると思います。

まったく同じ状況はあり得ないが失敗の傾向と対策を知ることができる

この本で10人の先輩フリーランス税理士の体験談を読むことができます。

当然ですが、この方たちと全くの同じ状況はありないので、体験談とまったく同じことをすれば、必ず独立開業を成功(安定)させられるという保証はありません。

しかし、先人たちが残した事例が10パターンもあるため、それらに共通点があるはずです。
・みんな同じようなことを悩んでいるな
・みんな同じような失敗をしているな
・みんな自分の価値観や仕事に対する考え方を発信しているな
・みんなブログを高い頻度で更新し情報発信を続け、お客様に値段以外の価値で選ばれているな
など、共通点がたくさん見つかります。

これらは失敗の傾向と対策に非常に役立つでしょう。

なお余談ですが、私は失敗のリスクを低く抑えるため、真っ先に10人分の失敗談を横断的に確認しました。
失敗事例を知っているだけでも、そのリスクは低く抑えられるはずです。
失敗したくなければ失敗事例に学べ! は間違いないでしょう。

以上です。また明日!

おまけ

【編集後記】

決算報告のため、法人顧問のお客様がいるお隣の福島県郡山市に日帰り出張でした。
新幹線を使えば片道2時間で移動できます。
その移動時間もインプットやアウトプットに充てることができるため、新幹線代を払う価値は十分にありました。
しかし、車内でインプットをしていたため、本日のブログは深夜に更新となりました。(-_-;)

【ムスコログ】

日帰り出張のため、いつもより1時間遅めの迎えになりました。
いつもより遅くなってどうだった? と聞くと、他の友達がどんどん帰って、自分だけ取り残されることが嫌だったとのこと。
いつももっと長く遊びたーい! と言ってましたが、やはり遅いのはダメみたいです。(^^)