現代の公認会計士による会計監査には、リスク・アプローチという考え方が導入されています。
この考え方は、監査業務に限らず、いろんな場面にも応用可能だと思います。
今回はこのリスク・アプローチについてのお話し。
リスク・アプローチについて
リスク・アプローチとは、重要な虚偽表示が生じる可能性が高い事項について重点的に監査の人員や時間をあてることにより、監査を効果的かつ効率的に行おうとする監査の実施方法をいいます。
これが教科書的な説明ですが、一般の方には分かりにくいと思います。
会計の文章や税法の条文は、一般の方が理解しづらいという点で日本語で書かれた外国語だと私は思っています。そのため私が翻訳してみます。(笑)
リスク・アプローチとは、粉飾などが起こりやすい、リスクが高くて危ない事項について、監査に従事するスタッフを増やしたり、監査業務にあてる時間を増やすことで、効率よく粉飾などを防ぐことができるという考え方です。
さらに、ラフにすると、全体的におなじ厚みで資源をあてるのではなく、危なっかしいところに重点的に資源をあて、大きな粉飾などをピンポイントで効率的に防ぎましょうという考え方です。
資源配分にメリハリをつけましょう!ってことです。
リスク・アプローチのコンセプト
リスク・アプローチ、なんて専門用語をだすと、なんだか難しそうです。
しかしそのコンセプトは、資源に限りがあるから、目的を達成するために、その資源の使い方にメリハリつけて効率よく目的を達成しましょう!ということだけです。
これは要領の良い人であれば、リスク・アプローチなんて専門用語を知らない一般の方でも、無意識に実行されています。
たとえば、大学受験で、すべての科目、すべての単元をメリハリなく総花的に勉強するのではなく、過去問などを研究し、出題頻度が高い重要な単元を集中的に勉強すると思います。
大学合格という目的を効率的に達成するには、出題可能性が高い単元に、勉強時間という限られた資源を重点的にあてている例です。
メリハリある資源配分を他の業務にも応用
会計監査や受験勉強に限らず、他の業務にも、メリハリある資源配分は応用可能です。
どんな業種のどんな業務にも、重要な部分と重要ではない部分があるはずです。(全体がすべて重要という業務は稀だと思います。)
そのため、重要な部分には集中力を高め、時間や人員などの資源(リソース)を十分に充てるべきですが、重要でない部分にはそれはほど資源を充てる必要はありません。
このように、限りある資源をメリハリをつけて資源配分することで、効率的に目的達成するというコンセプトを、常に意識しておくことをオススメします。
まとめ
・リスク・アプローチのコンセプトは、限られた資源を効率的な目的達成のためにメリハリつけて配分しよう!というもの
・リスク・アプローチの考え方は、いろいろ応用が利く
おまけ
【編集後記】
不動産売却にかかる税金の特例のWEB記事を作成中です。
マイホーム売却にかかる税金には、さまざまな恩典(特例)がありますね。
【ムスコログ】
朝からユーチューブでゲーム実況動画を熱心に見ていました。
さすが未来のユーチューバー(本人希望)ですね。研究熱心です。!(^^)!