決算書を深く理解するには、税理士もお客様の属する業界の特徴・規制・商慣習を勉強する必要がある。【321】

ビジネスの成果を、金額を用いて計数化したものが決算書です。

その決算書を深く理解するためには、その源流であるビジネスそのものを理解する必要があります。

お客さまのビジネスを理解するにあたり、必要なことはお客さまの属する業界の特徴・規制・商慣習を、会計士や税理士も理解することだと考えています。

決算書はビジネスの成果を金額で表したもの

決算書(貸借対照表、損益計算書)はビジネス活動の成果・結果を金額で計数化したものです。

シンプルに分かりやすくするために、個々の取引ごとの具体的な経費を計上せず、やや抽象化して勘定科目として集約表示しています。

売上という活動を「売上高」という勘定で表示し、仕入という活動を「仕入高」という勘定で表示します。
その結果、「売上高」ー「仕入高」=「売上総利益(粗利)」として儲けを表示します。

このように、まずビジネス活動ありきで、その記録と報告を会計が担っているという関係です。

数字だけ見ていても深く理解できない

ビジネス活動ありき、会計はその記録という関係であるため、当然ですが、会計数値だけ見ていてもその会社のビジネス活動を深く理解することはできないでしょう。

ビジネス活動を深く理解するには、そのビジネスの特徴・規制・商慣習を把握する必要があります。

特殊な業界であればあるほど、独自の規制や商慣習が存在する可能性があります。

酒類販売店では酒税法の規制、パチスロ店では警察の検定が必要という特徴、新聞販売業では予備紙という商慣習など、業界には業界の特徴・規制・商慣習があります。

これらを知ることが、ビジネス活動を深く知るうえで必要になります。

お客さまのビジネスに精通するために

税理士は税理士業界には詳しいと思いますが、それ以外の業界に詳しいとは限りません。

勤務税理士として、すべての業界を経験してから、独立するなんてことも現実的ではありません。
そんな状態になるまで待っていたら、いつまでたっても独立できません。

そのため、独立後に、初めて経験する業界に属するお客さまをサポートする機会もたくさんあるでしょう。

そんなとき、私は未経験の業界の知識を必ず学習するようにしています。

業界の知識がなければ、財務内容を深く理解することができず、ひいてはお客さまのサポートの質にも影響が出てしまうからです。

サポートの質を高めるため、私は未知の業界の特徴・規制・商慣習を学習することを心がけています。

以上です。また明日!

おまけ

【本日の成長】

経験本を読んで、ワイナリー起業の知識を学習
ワイン特区とか、酒税法の最低生産量規制などについて

【編集後記】

ワイナリー起業と消費税実務について学習。
ワイナリー起業については初めての知識、酒税法などが絡む業界です。

【ムスコログ】

朝から晩まで、家で過ごしました。
幼稚園のない日は、アニメやゲームの時間が増えがちです。
まあ、週に2日くらいなので、いいかなと思っています。

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