最近、税務リスクに敏感になっています。
そのため税務リスク関連の投稿が頻出しているかもしれません。。
税務リスクについて真剣に考えていることの現れです。
税理士業務を続ける以上、この税務リスクと無縁ではいられません。
税理士業務を行うと、報酬と一緒に漏れなくこの税務リスクもついてくるからです。
税務リスクとは
ここまで、税務リスクとさんざっぱら書いてきて説明していませんでしたね。
業界の人間なら説明不要でしょうが、そうでない人も読まれるかもしれませんので、内容を説明します。
税務リスクとは、簡単にいえば、依頼者の税務申告書を税理士が依頼されて作成した場合、その税務申告書にミスがあれば、その税理士が責任を負うというリスクです。
税理士職業賠償責任保険の事故事例を読むと、何百万円とか何千万円の損害賠償責任を負う事故もあったようです。
顧問料を安易に下げられない
どんなに自己研鑽しても、どんなに事務所職員を研修してレベルアップをしても、この税務リスクはゼロにはできません。
なぜなら、うっかり、勘違い、記入ミス、などヒューマンエラーがあるからです。
そのため、チェック体制を整えるなど対策を十分にしても、前述のような過大な損害賠償責任を負う可能性はゼロではありません。
そのため、安易に安い顧問料や報酬で、税務の仕事を受注することができないんです。
ネットを探せば、なかには業界相場よりも破格の低料金を掲げている同業者もいますが、顧問料が破格に安くても税務リスクは同じようにふりかかって来ます。つまり料金の多い少ないで、税理士の責任が加重されたり軽減されることはなく、同じ責任を負います。
そのため極端に安い税理士は税務リスクをどう考えているのでしょうか?不思議です。
このような税務リスクがあるため、私の場合には、安易に顧問料や決算料を安くすることができません。
ただし、開業初年などスタートアップ期は資金繰りが厳しいと思われますので、新規創業者向け正規料金よりも安くして、顧問業務を提供していますね。(ちなみに2期目から正規料金に戻します。)
同業界以外の人が思っているほど割のよい商売ではない
以前、会計事務所のサラリーマンのときに、同業界でない人から、
「おたくは、お客さんの帳簿作ってお金もらって、いい商売だね。」と言われたことがあります。
なるほど、同業界以外の人からはそう見えているんだなと強く印象に残りましたね。
たしかに、目に見えている部分では、空調の効いたオフィスのデスクでPCをいじっているだけで、ラクに見えるかもしれません。成果物も試算表とか、決算書、総勘定元帳などの書類がメインですし。
でもそれを作れるようになるまでに、資格取得勉強や実務経験に投資した時間や、毎年の税制改正をフォローアップする労力、前述した税務リスクなどを考えると、決して割の良い楽ちんな商売ではないと私は考えています。
以上です。また明日!
おまけ
【本日の成長】
日本税理士連合会のweb研修で消費税の届出実務の怖さを再認識。
【編集後記】
午前中は家事、午後は研修と慌ただしい1日でした。
【ムスコログ】
台風24号の影響もなく、遠足で楽しんだようです。
家に帰ってくると拾ったドングリを見せてくれました。
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